2005.12.23 Friday
歳末助け合い能(大阪)
今日は大槻能楽堂へ歳末助け合い能(大阪)へ行って来ました。 あまり詳しくは知らないのですが、毎年12月に能楽協会の各支部ごとに行われる「歳末助け合い運動」への協賛の催しです。大阪の場合二部制になっていて、同じ演目を違う演者で演じ比べます。大阪では珍しい金剛流と宝生流の『枕慈童』が演じられ、喜多流と金春流も仕舞での出演があるという意味でも楽しみな会です。私は第二部に行ってきました。 大阪歳末助け合い能 第二部 何よりも良かったのが、長山禮三郎師の『杜若-恋之舞』。格安の催しには似合わない気合の入った配役で、そして期待通りの結果でした。最近になって渋い能も楽しめるようになってきたのか、めでたい『枕慈童』よりも、派手な『善界』よりも、『杜若』が印象に残っています。狂言『盆山』も面白い曲なんですが…ちょっと食傷気味 在原業平が「かきつばた」の五文字を句の頭にして詠んだ和歌「からころもきつつ慣れにしつまし有れば。はるばる来ぬるたびをしぞ思ふ」に関係して、詠まれた杜若の精が、業平と恋人である五条の后のイメージを重ね合わせながら舞うという曲なんですが、シテの面の表情と言い、小さな立ち姿と言い、可愛らしかったです。花の精の少女が舞を舞う、というのはこんな感じかと。 最後に謡われる「草木国土悉皆成仏」という八文字熟語の仏教語、さらに序之舞を舞うと聞くと「重苦しい曲」というイメージを持っていましたが、囃子の調子も高く、ノリも良くて、見ていてとても楽しかったです。こんな『杜若』は初めてですね。 最後の能『善界』は初めて見る能でした。中国からワザワザ日本の仏法を妨げようとやってきた大天狗・善界坊なのに、日本の天狗・太郎坊と話合っているうちに、比叡山の仏法の勢いに不安を感じて、更に天狗道に堕ちた身の上を嘆いたりするのが楽しい。最後は太郎坊が「いざ諸共に立ち出でて」という言葉に励まされて旅立つんですが、後場には善界坊一人しか出て来ませんし。…太郎坊はやっぱり逃げたのでしょうか?(笑) 天狗物ってスケールは大きいのに、改めて考えるとバカバカしいような話ばかりなんですよね。それが好きなんですけれど ■関連記事 |