2005.07.27 Wednesday
花の乱
昨日に引き続き、借りてきたビデオ話。元々、冷やかしに行っただけのつもりだったレンタルビデオ店で、会員になって借りたきっかけは、この『花の乱』総集編があったからでした。 『花の乱』は1994年度のNHK大河ドラマで、ビデオリサーチのHPによると歴代最低の視聴率らしいですけれど(汗)、私は大好きな作品なんです。室町幕府八代将軍足利義政の正室・日野富子を主人公にしたものですが、富子の出生が、母親が酒呑童子に凌辱されて産んだ子で、川に流されて捨てられたのを禅僧・一休宗純に椿の庄で養育され、後に生まれた本来の"富子"が失明するに至って身代わりとなったという設定になっていたりします。 また、富子と義政が互いに五条橋で会う夢を見て惹かれ合うように陰陽師を使って呪術を掛ける話があったり、今参局(義政の乳母)と日野富子の間で後妻打ちが行われて、その際に権力志向の強い日野勝光(富子の義理の兄)の放ったスパイによって、今参局が行っていた富子の安産祈願の祭壇に、呪詛に使う黒い矢が据えられたりと、中世の持つ呪術的な側面を浮き上がらせた面がモロ好みなんですよね。 主人公である富子と義政よりも、応仁の乱の東西両軍の総大将である細川勝元と山名宗全が印象的ですけれど(^^;) 陰謀家だったのに、終盤では澄んでいく細川勝元は特に好きでした。死ぬ直前に、龍安寺の石庭で語るシーンが印象的で。その細川勝元役が実は野村萬斎師だったことに気付いたのは『萬斎でござる』を読んでからなんですけれど(笑) 野村萬斎師といえば、みなさん『あぐり』を挙げますけれど、私にとっては『花の乱』です。 というわけで見た総集編ですが、やっぱり私好み。残念ながら龍安寺のシーンは収録されてませんでしたけれど。呪術っぽい話と陰謀が上手く組み合わさっているのは凄いな、と思いました。まあ、ちょっと観念的な部分が多いのと、後半、山名宗全が切腹、細川勝元が暗殺、息子の義尚が戦死、義政も病死、幼い頃の故郷である椿の庄も壊滅…とひたすら暗くなっていくのは少々辛いですけれどね。 メインではありませんが、ちょっとした場に舞や謡(歌)が登場したりするのが好みです。最初、いきなり鹿苑寺(金閣)での能『大江山』が登場するところから、私にはたまりませんし。娘時代の日野富子を演じる松たか子さんが、足利義政への輿入れの宴で、早舞を舞っている細川勝元(野村萬斎師)から扇を取り上げて舞う姿はさすが。萬斎師の舞姿ももう少し観たかったですけれど…(笑) あと、本来の"富子"である森侍者(檀ふみさん)の打つ小鼓に合わせて、足利義政(市川團十郎さん)が軽く舞う場面も良いです。 ちなみに「能楽考証」が表章さんで、「能楽指導」が観世清和師だったようです。 ■主な役名と配役 ■関連記事 |
