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なんて素敵にジャパネスク(7)逆襲編

4086114909なんて素敵にジャパネスク(7)逆襲編
氷室 冴子
集英社 1990-12

by G-Tools
 帥の宮の攻撃を受け死にかけた瑠璃姫は、偶然にも煌姫に助けられ、高彬の別荘である鴛鴦殿に身を隠すことに。帥の宮に反撃するための策を練る瑠璃姫。だが、そこに高彬の妹・由良姫が、瑠璃姫の弟・融と一緒の牛車に乗って現れて…!?

 「ここはどこ。あたしは瑠璃。死んでたまるか」

 川に落とされた瑠璃姫の死に物狂いのセリフ。なんというか、瑠璃姫って主人公だけあって、頭も良いし機転も利くし、行動力もあるのですけど、いくら型破りとはいえ、平安時代の姫君。やっぱり経験が絶対的に少ないのでしょうね。それ経験でも実力でも上を行く帥の宮の前には無力。でもそんなところが、この『ジャパネスク』の面白さだと感じています。

 ところで、融が話題の由良姫と駆け落ち?してくるところは、なんだか大好きです。「うん、やっぱり、頼られるっていうのは、いいもんだよね。ぼくもようやく、一人前になった自覚がでてきたというかさ。ガンバらなくちゃって気になっちゃって」 うんうん、分かる。融くんに激しく同意(笑) だって、同世代の可憐そうな女の子に助けてください、って頼られたら、思わず力出ますよ。男冥利に尽きます。

 さらにその後、それまで散々「愚弟」と言われ続けて来た融が、なんだかしっかりしてきているし、なんだか私まで弟の成長を見守るような気持ちになったりして、ちょっと嬉しかったり。だけど、ハナからなんだか上手く行きそうな気がしない片思いばかりなのが、融くん、可哀想ではある(笑)

 最後は「逆襲編」の名前通り、帥の宮との再びの対決。

「ふいに帥の宮の目がカッと光り、凶暴な殺意をひめて見開かれた。
 殺されるのではないかと身をすくめたとたん、カタンと妻戸が揺れる音がした。
 ハッとしてふり返ると、高彬の半身が、かすかにあいた妻戸のむこうに見えた。
 自分はここにいるぞと、あたしたち、とりわけ帥の宮に、わざと見せているような態度だった。」

 高彬は帝の信頼厚い右近少将。武官で、公達の中では一、二の使い手だってことを思い出す部分。…とても渋くてカッコいい!今までずっと瑠璃姫を叱っているか、蚊帳の外で心労のために寝込んでいるか、そんな出番ばかりなものだから、こういう出番がしっかりあって高彬ファンとしては嬉しいばかり。ロクに事情も知らされてなくて、いろいろ言いたいこと聞きたいことも多かっただろうし、直前まで非常に不機嫌だったというのに、それでも、いざとなれば無条件に通じ合えるなんて、この夫婦ステキです。

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funabenkei | 本の感想(マンガ含) | 23:25 | - | - | - | - |

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