大鼓自主練『班女』

 明後日は、約2ヶ月ぶりに大鼓の稽古に参る予定。もう楽しみで仕方がありません。師匠とお会いできること自体が楽しみ。曲は『班女』。

 『班女』という能は、美濃の野上の宿の遊女だった花子という女性が主人公。花子はある時、宿に泊まった吉田の少将と深く契って以来、互いに取り交わした扇にばかり見入って他の客の席に出ようともしないので、ついには宿から追い出されてしまいます。追い出された彼女は京都に流れ、狂女となります。彼女は恋人の扇を胸に抱いて舞い謡うので、中国・漢の時代の班婕茲慮了から「班女」と呼ばれたのでした。

 最後は吉田の少将と再開してハッピーエンドとなるのですが、その結末よりも、可憐な遊女が恋に狂ってみせる部分が見所だと思います。能の「物狂い」というのは、いわゆる「発狂」のことではなく、恋人や夫婦・親子などが別離することで感情が極まってしまった状態のことです。「狂乱」という感じが近いでしょうか。

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 02:06 | - | - | - | - |

『融』つれづれ

 12月には今の私の原点である大学能楽部の自演会が催されます。その自演会にて、後輩(といっても卒業生ですが)がシテをつとめる舞囃子『融』の大鼓を打たせてもらえることになりました。

 いわゆる賛助出演です。地謡をつとめるのは現役の学生たち。普通の素人会のように、周囲をプロの先生方に固めていただくのは安心できるのですが、気心の知れた後輩たちと一緒に舞台に立てるというのは他ではできない自演会ならでは。今から楽しみで仕方ありません。

 逆にいえば素人が大鼓と地謡をつとめるわけですから、途中で舞囃子が空中分解しないとも限らないわけで。せっかくの後輩の舞囃子を台無しにしないよう、それだけの責任とプレッシャーを感じます。特に私、あがり性でして、本番に今までなかったような失敗をしたこともありますのでたらーっ

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 09:59 | - | - | - | - |

大鼓の稽古『熊坂』

 ちょっと前に書いたつもりが既に1週間経ってます。おかしいなぁ? 平均「3日に1回」が目標なんですけど。義務感でもあるし、私自身の楽しみでもあります。コメントもらえたり、ってのは明日への活力ですから。

 さて、未だに8月のことを引きずってますが(笑) 8月下旬に、1ヶ月以上の間を空けて、やっと大鼓の稽古に行くことができました。前に大師匠のところの浴衣会に参加して以来のお稽古。これも私の仕事が毎日夜遅くまであるからです。せめて19時終わりぐらいなら、大阪市内の能楽堂でのお稽古には行けるんですけれどね…。

 というわけで、お稽古のために休みを取る最近なんですが、その休みも今ひとつ上手く取れません。稽古場の引き戸を空けて、師匠に「お久しぶりです」と挨拶する自分がちょっと悲しかったです。

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 11:21 | - | - | - | - |

大鼓浴衣会『山姥』

大鼓浴衣会

 すでに日にちは経ってしまいましたが…大鼓の師匠のお父上(以下、"大師匠"と書きます)の社中で行われた内輪の浴衣会に、ゲスト的に参加させていただきました。会場は観光ホテルの別館ですが、なんと「元公爵別邸」!

 細かく由来を調べてみると「公爵別邸」というのは、とある公爵が特に好んで、お妾さん同伴でたびたび訪れたことによる「通称」なんだそうですが、元首相・貴族・財界人などが使った高貴な場所のようです。

 ホテルの文章を引用すると「建物全体の作りは桃山時代を彷彿とさせる総数寄屋普請で、茶室の階を含めると三階建てになります。建物の土台は、地形をうまく生かした清水の舞台づくりのような木組みで、釘やくさびがいっさい使われていません」

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 08:51 | - | - | - | - |

大鼓の稽古 社会人編

 休み一日目。今日は大鼓の稽古。少し気持ちとして遠ざかっていた能に一気に引き戻された日となりました。なにせ研修中は精一杯で、練習をする余裕はなかったですから、今日は朝から暇さえ見つけては、大鼓の手附を見て謡を謡いながら手を覚えていました。

 お稽古場に入り挨拶をすると、師匠が私の就職を祝ってくださり、また熱いアドバイスを賜りました。稽古の実感として、不思議ですが、本当に自分の性格が良くも悪くも顕れるように思います。稽古を通じて私のことをよくご存知の、師匠のお言葉は非常に嬉しかったです。賜った言葉に込められた思いを裏切らないようにも頑張らねば、と。

 今日お稽古していただいたのは『天鼓-盤渉』。「盤渉」というのは笛の調子(音階)を表す言葉で、「楽」と呼ばれる舞部分が普段よりも高い調子で吹かれます。高い調子になると全体的にテンポがより良くなりますが、ただテンポアップするだけではなく、逆にグッと締まる部分もできて、つまりは緩急がより強くなるのですね。

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 23:37 | - | - | - | - |

『梅枝』と『富士太鼓』/初小書

 今日は大鼓の稽古でした。曲は『梅枝』。全然知らない曲で、稽古を受けるにあたって自分なりに謡ってもみましたが、全然イメージが分からない。知らない曲は打つのも難儀します。

 『能・狂言事典』で『梅枝』を引くと「本曲は夢幻能だが、同じ題材とヒロインで現在能にしたてたものに《富士太鼓》がある」とあり、曲を性格付ける重要な要因である舞も『富士太鼓』と『梅枝』は同じ「楽」。そんなわけで、一度目のお稽古では『富士太鼓』の、恨みを込めたイメージで打っていたのですが…これが大間違いでした。

 『富士太鼓』は「楽」の直前が「よしなの恨みや。もどかしと太鼓打ちたるや」、直後が「持ちたる撥をば剣と定め。瞋恚の焔は…」と続きますから、まあ「恨み故の狂乱」で間違いないでしょう。

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 23:44 | - | - | - | - |

邯鄲いろいろ

 今日は大鼓の稽古でした。曲は『邯鄲』。

 出世を望んで邯鄲の里に来た青年・盧生は、枕を借りて仮寝をし、皇帝に即位したりと栄華を極めた夢を見ますが、覚めれば注文した粥が炊き上がるまでの束の間の事であったという「一炊の夢」の名前で知られる故事を能に仕立てた曲です。哲学的で、同時に派手な演出の効いた名曲なんですが、特に夢が醒めかける部分の謡が好きです。

 お稽古を受けたのは、シテが皇帝に即位して五十年の栄華の絶頂にある場面から、夢が醒めてしまう場面まで。一度通してから栄華の絶頂、そしてそこから現実へ戻って行くことを大鼓でどう表現するのか、そんなお話をお聞きしたのですが…難しいですよねたらーっ 華やかな大鼓、夢の中のぼやけた大鼓、現実に戻ってしっかりした大鼓等々…そろそろそれらの打ち分けをしろ、ということなんでしょうか。

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 23:13 | - | - | - | - |

稽古納めと忘年会

 今日は大鼓のお稽古納めでした。大鼓のお稽古のことは、10月の社中会が終わって以来書いてませんでしたが、その後、[太鼓入り序之舞]の曲を『羽衣』→『葛城』→『杜若』→『雲林院』、[大小序之舞]の曲を『東北』→『二人静』→『楊貴妃』と稽古していただき、[太鼓入り楽]の舞囃子入門として『唐船』の稽古を済まして、今年のお稽古を終えました。

 初めての[楽]。覚える時間が十分でなかったこともあり、今まで習ってきた舞([中之舞]や[男舞][早舞][序之舞]など)と全く唱歌(笛の音を口で言えるように表したもの)が全く違うので、もう必死です。無理やり相手役である小鼓の打つ数を数えるような状態で、そんなので上手く打てるはずもなく、ボロボロでした。

 それでも何とか打ち終えたのですが、そのためにまた油断したのか[楽]の後の、普段なら間違わないような箇所で間違ってしまい、反省点の多い今年最後の稽古となりました。しかし、師匠の「年越すのもなんやし」という一言で、次の『鶴亀』へ進みます。[楽]は共通ですし。

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 23:37 | - | - | - | - |

社中会 舞囃子『放下僧』

 今日は前々から稽古してきた『放下僧』の舞囃子を、社中会で打たせていただきました。会の開始は朝9時半。そして私は出演者の中では一番の下っ端ですから、出番も一番初っ端です。

 しかし私は緊張のあまり、すでに8時には楽屋内に(笑) 前の晩は遅くまで用事があったり、舞台で着る紋付・袴を全く準備してなかったり、さらに気が昂ぶってなかなか眠れなかったこともあり、朝はただただ眠いばかりでした。楽屋内で最初にしたことと言えば、近くの自販機で買ったコーヒーを飲むこと(笑)

 打ったのは、芸人に扮した兄弟が親の仇を油断させるために、曲舞を舞い羯鼓を打ち小唄を謡う大道芸部分なんですが、申し合わせではあまりにテンポが悪かったので、テンポアップを心がけて打ったところ、舞台本番という緊張もあって、テンション高く行き過ぎた模様(苦笑)

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 23:07 | - | - | - | - |

申し合わせ

 能・狂言では、本番前に一度出演者が集まって合わせることを「申し合わせ」といいます。

 今日は私が初めて出演する、大鼓の社中会の申し合わせでした。いわゆる素人会で、基本的に私以外の出演者は全員プロという豪華な舞台です。…今回の私の場合、事情があって、小鼓を打つのも大学の後輩(当然素人)ですけれど。

 曲は『放下僧』。放下僧というのは中世の大道芸人のことで、その大道芸人に扮した兄弟が、親の仇を油断させ見事討ち取るというストーリーの曲です。私たちが打つのは、羯鼓を打ち、小唄を謡う大道芸部分。本来なら非常にテンポの良い部分…なんですが。

続きを読む >>
funabenkei | 大鼓の稽古 | 23:59 | - | - | - | - |
1/3PAGES | >> |

05
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
RECOMMEND
花よりも花の如く 7 (花とゆめCOMICS)
花よりも花の如く 7 (花とゆめCOMICS) (JUGEMレビュー »)
成田 美名子
能楽師を主人公にしたコミック第7巻。今回は憲人出演のTVドラマのお話がメイン。ドラマの舞台が京都なのが関西勢としてはちょっと楽しい。
RECOMMEND
 (JUGEMレビュー »)

CDなのに深いコミや息使いが感じられるかのよう。最高の能楽囃子CDだと思います。
RECOMMEND
中・高校生のための狂言入門
中・高校生のための狂言入門 (JUGEMレビュー »)
山本 東次郎, 近藤 ようこ
中・高校生に独占させるのはもったいない狂言入門書です。"再入門"にも最適。
MOBILE
qrcode
OTHERS
LATEST ENTRY
CATEGORY
ARCHIVE
LINKS
PROFILE
SEARCH