名古屋城陣屋の能舞台

堀秀治陣屋資料
佐賀県の知り合いの方から送っていただいた「名護屋城跡並びに陣跡 史跡探訪会」の資料を眺めてニヤニヤとしております。

名護屋城は豊臣秀吉が全国統一の後に大陸進出を狙った際、前線基地として建設された「天下の大城」であり、本城だけではなく、周囲には全国の大名たちの陣屋も営まれたのですが。
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柏木ゆげひ | 能・狂言一般 | 23:00 | - | - | - | - |

能《善界》の牛車

明後日の「座・WAKAZO」公演の、能《善界》(観世流での表記。他流は《是界/是我意》)で使用される作り物「車」です。
能《善界》の作り物

「車」といっても当然自動車ではなく、牛車です。簡略化されていますが、屋根に庇、物見窓、車輪、轅(長柄)もあります。さすがに牛はいませんが…。

能の題名である《善界》は、中国から日本に来襲する大天狗(シテ)の名前ですが、この善界坊来襲に対して、朝廷が飯室僧正(ワキ)を召し出して、祈祷で退散させよと命じます。その時に僧正はこの「車」に乗って登場するんですね。正に「参内」の場面です。

「座・WAKAZO」
5/24(金)19時〜 於・山本能楽堂(大阪市中央区徳井町1-3-6)
★観世流能《善界》今村哲朗ほか
一般前売4000円(当日4500円)、前売ペア券7000円、学生2000円
詳細は→ http://funabenkei.daa.jp/?p=5834
funabenkei | 能・狂言一般 | 08:20 | - | - | - | - |

観世汁という食べ物

知人から聞いた話なんですが、「観世汁」という食べ物があるそうです。

辞書を引くと「味噌汁に薄く削いだ豆腐を入れ、水溶きした葛を流し入れたもの」と確かに載っていました。

出典を調べて見ると、江戸時代の寛永20年(1643)に出版された『料理物語』という本に載っているそうです。

原文を引くと、
「観世汁 たうふをうすくきり 中みそにてしたて候也 これもめんを<群書類従は「あんを」>かけだしてよし」

ついでに「鯉の観世汁」も載っていましたので。
「こいをおろし ちいさくきりて たうふをあぶりきり入 中みそにて吉 けしさんせうのあんをかけて出してよし」
とのことです。

どなたか試して欲しいですね。
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funabenkei | 日々雑感(未分類) | 09:00 | - | - | - | - |

復曲能《泣不動》の上演

本日、京都の浄土宗総本山・清浄華院で、ゆかりの能《泣不動》が復曲上演されましたので、拝見して参りました。経緯などは、スポーツニッポンですが、詳しいのでリンク張っておきます。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/05/11/kiji/K20130511005785410.html

書いてある通り、《泣不動》は、病を患った師を助けるため自分の命を差し出す僧侶に、不動明王が涙を流して感動し身代わりになる物語。

本来、三井寺の常住院という場所の話ですが、いつのころから清浄華院にその泣不動とされる絵仏が伝えられていました。
JUGEMテーマ:能楽


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funabenkei | 能・狂言一般 | 23:48 | - | - | - | - |

明石市魚住町住吉神社 卯の花まつり

子ども仕舞
本日は明石市魚住町の住吉神社へ「卯の花まつり」に参りました。神社創建に由来する祭礼とのこと。

朝から夕方まで雅楽を中心に、いろいろな芸能が奉納されています。その中に伊原昇先生が指導されている子ども仕舞もありました。子どもさんたちが懸命に舞う姿は素敵です。世阿弥が『風姿花伝』年来稽古条々に書いている「先、童形なれば、なにとしたるも幽玄なり」という言葉は、まさにこのことか…!と感じました。
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柏木ゆげひ | 行ってきました | 01:23 | - | - | - | - |

2012年正月・神社の「翁」奉納ほか

今年も残すところあとわずかとなりました。皆様いかがおすごしでしょうか?

今年はカレンダーの日の並びが悪いせいか、昨日がやっと仕事納めでした。でもかえって大掃除なんかはあきらめてしまっているので、いつになく、ゆったりとした大晦日です。

で、やはり心懸かりだった、ブログの更新を...と。元旦にお出かけの方にはお役に立ちませんが。

わかる範囲で確認はしていますが、お出かけの際は必ずご自身でご確認の上、お出かけください。


■丹波篠山翁神事
◆1月1日(祝)0時20分ごろ〜 於・篠山春日神社能楽殿(兵庫県篠山市)
★観世流『翁』 梅若万三郎 
<問い合わせ先>篠山春日神社 079-552-0074

■京都能楽会新年奉納
◆1月1日(祝)12時半〜 於・平安神宮神楽殿(京都市左京区)
★京都能楽会による奉納
<問い合わせ先>京都観世会館 075-771-6114

■日吉大社 翁奉納
◆1月1日(祝)5時〜 於・日吉大社(大津市坂本)
★片山社中による能「翁」(西本宮)、謡曲「四海波」(東本宮)奉納
●観覧無料(参拝料:大人300円、小人:150円)
<問い合わせ先>日吉大社 077-578-0009

■富松神社 翁面掛式
◆1月1日(祝) 10時半ごろ〜 於・富松神社(兵庫県尼崎市) 
★歳旦祭 翁面掛式
<問い合わせ先>富松神社 06-6421-5830

■談山神社 談山翁
◆1月2日(月)13時ごろ〜 於・談山神社(奈良県桜井市) 
★奉納・神楽式「談山翁」
<問い合わせ先>談山神社 0744-49-0001

■生田神社 翁面掛神事
◆1月2日(月)10時ごろ〜 於・生田神社(神戸市中央区) 
★翁面掛神事 藤井定期能楽会
<問い合わせ先>生田神社 078-321-3851

■八坂神社翁奉納
◆1月3日(火)9時〜 於・八坂神社能舞台(京都市東山区)
初能奉納
★観世流能『翁』 翁:片山 清司  三番三:茂山 逸平 千歳:分林 道治 面箱:井口 竜也
 笛:杉信太朗 小鼓:曽和尚靖・竹村英敏・成田達志 大鼓:石井保彦
★金剛流仕舞「岩船」 金剛 永謹
<問い合わせ先>八坂神社 075-561-6155

■多賀大社奉納 翁始式
◆1月3日(火)11時〜 於・多賀大社(滋賀県多賀町)
★「翁」翁:古橋正邦 千歳:大江広祐
★狂言「福の神」 茂山社中
<問い合わせ先>多賀大社 0749-48-1101

■天河神社 松囃神事
◆1月5日(木) 10時ごろ〜 於・天河大辨財天社(奈良県吉野郡)
★湯立神事・三番叟奉納
<問い合わせ先>天河大辨財天社 0747-63-0558

■湊川神社 翁面掛式
◆1月7日(土)11時ごろ〜 於・湊川神社(神戸市中央区) 
★11時からの「氏子繁栄祈願祭」に引き続き、
神戸観世会有志奉納による翁面掛式
<問い合わせ先>湊川神社 078-371-0001

■長田神社 翁面掛式
◆1月10日(火)10時半ごろ〜 於・長田神社(神戸市長田区) 
★本宮恵美主祭 末社蛭子社祭 翁御面掛式
<問い合わせ先>長田神社 078-691-0333

■車の翁舞 
◆1月14日(土)午後7時〜 車大歳神社(神戸市須磨区)
★車の翁舞(国指定重要無形民俗文化財)
「露払い」「翁」「三番叟」+「父尉」の古い形態の翁
(地元の方たちによる奉納です)
<問い合わせ先>祇園神社 078-361-3450


最後の車の翁舞は載せようかどうしようか毎回悩むのですが、ほかに紹介する機会もあまりないので載せています。この翁舞と奈良豆比古神社の翁舞(10月に開催)は重要無形民俗文化財に指定されている古い形態の翁です。能の翁の原型になったものとされています。

とりあえず把握している範囲で載せていますが、これ以外にもご存知の方がありましたら、ご連絡いただけるとうれしいです。

では皆様、よいお年を!

funabenkei | - | 14:00 | - | - | - | - |

mixiとTwitter

 mixiを開けたら、「青少年と判定されたので、一部の機能を制限させていただきました」と訳の分からないメッセージが。もうじき30歳のおっさん捕まえて。Twitterを本格的に初めてからは、mixiは運営への不信もあって、コメント来てないかチェックするか、ブログの文章をコピーするぐらいになってましたが、また嫌な思いさせられました。

 なんてことをTwitterに書いたら、予想もしない反応が!

「まだまだ若いってことですよ(笑)」
「心が若いんです。あんまり三十路って言わないでください」

 というのは好意的ですが、

「羨ましいww」
「すいません、実はゆげひさんが若い事に驚いてました(笑)」
「こっそり打ち明けると僕も驚いてましたw」
「実は私も、かなり驚きました!これは内緒ですが(笑)」
「やっぱり?でも皆さん、これはゆげひさんには絶対ナイショですよ!」
「は〜い♪絶対シーですね(笑)」
「私も(笑)」
「私もお仲間のようですね(笑)」

と続々と集まってきました。私の年齢ネタに対して、なんという結束力(笑)

 内緒とか言ってるので、〈小鍛冶〉の初同の謡

「壁に耳。岩の物言ふ世の中に。隠れハあらじ殊になほ」

とツイートしてみたら、さらに

「そのツイートで20代とかあり得ないw」

と。

 …ちょっと能が好きなだけの、平々凡々な男子です(笑)



柏木ゆげひ | 日々雑感(未分類) | 01:48 | - | - | - | - |

「あれを見よ不思議やな」

 能〈田村〉は平安時代の征夷大将軍・坂上田村麻呂による鈴鹿山の鬼神退治を描いた作品です。ですが、謡曲本文を読む限り、田村麻呂よりもむしろ、彼が信仰する千手観音が活躍しています。以下の通り。

「味方の軍兵の旗の上に。千手観音の。光を放って虚空に飛行し。千の御手ごとに。大悲の弓には智恵の矢をはげて。一度放せば千の矢先。雨霰と降りかかって。鬼神の上に乱れ落つれば。ことごとく矢先にかかって鬼神は残らず討たれにけり」

 しかし、この場面、弓矢は両手を使う武器なので、「いくら千手観音でも飛ぶ矢は五百本ちゃうん?」というのは、謡を稽古する人の中では割とよくある〈田村〉へのツッコミです。

 これ、とっても古典的な話だったらしいです。偶然なのですが、こんな江戸時代の川柳を見つけました。

「観音の千の矢先に五百うそ」

 「五百うそ」と言い切っているあたりが、良いですね(笑) これは最近手に入れた日本名著全集『謡曲三百五十番集』(昭和3年)に挟まれていた月報『書物愛』に、擔板漢という筆名で書かれた「謠曲を取入れた川柳」と題した小文に載っていたものです。

 ネットで検索してみると、他にも似た句が見つかりました。

「大悲の矢五百本ほど掛値なり」

 掛値は値切られることを予想して、最初から高めに値段を設定すること、転じてここでは物事を大げさにいう意味です。

 ちょっと調べると、川柳には謡曲が元ネタになっているものが多いことが分かりました。江戸時代当時の基本教養だったから、ですね。

 謡曲ネタの川柳を紹介しているサイトもありました。URLを載せさせていただきます。

http://www.rinku.zaq.ne.jp/bkcwx505/Nohpage/NohSenryu/NohSenryuPage.html

 こういうのを知ると、風流で楽しいなぁと思います。

JUGEMテーマ:古典文学
柏木ゆげひ | 能・狂言一般 | 08:03 | - | - | - | - |

最古の能楽映像発見

 ネットニュースはいつ消えるか不安なので、保存としてコピーさせていただきます。コピー元はhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110804-00000597-san-ent

---------コピー始め

現存最古の能楽映像と確認 1912年に撮影された5本
産経新聞 8月4日(木)18時38分配信

 早稲田大学演劇博物館は4日、大正元(1912)年に撮影された現存最古の能楽映像を確認したと発表した。仏銀行家のアルベール・カーン(1860〜1940年)が日本に派遣した撮影隊によるもので、児玉竜一早大教授は「100年前の舞台を伝える、能楽史上貴重な映像」と話している。

 確認されたのは、パリ近郊のアルベール・カーン博物館が所蔵する「橋弁慶」「小鍛冶(こかじ)」など5本。白黒の無声映像で、演目の主要部分が各2〜3分間収録されている。京都・仏光寺の能舞台で10月30日に撮影され、京都能楽界の重鎮だった金剛謹之輔(こんごうきんのすけ)(1854〜1923年)の出演と特定された。これまでは、法政大学能楽研究所所蔵の「名家の面影」(昭和7年)が最古とされていた。

 来年1月に早大で開かれる国際シンポジウムで公開される予定。

--------コピー終わり

 http://www.waseda.jp/jp/news11/110805_no.htmlに早稲田大学のプレスリリースが載っていて、新聞記事よりもう少し具体的なことが書いてありますので、こちらもコピー。

--------コピー始め

1912(大正元)年に京都で撮影された現存最古の能楽映像
演劇博物館GCOE日本演劇研究グループの調査で判明

2011/08/05

 フランスのアルベール・カーン博物館に所蔵されていた能楽の映像が、大富豪アルベール・カーン(Albert Kahn, 1860-1940)が日本に派遣した撮影隊によって1912(大正元)年10月30日、京都・佛光寺の能舞台で撮影されたものであり、現存最古の能楽映像であることが早稲田大学坪内博士記念演劇博物館(館長・竹本幹夫)のグローバルCOE日本演劇研究コースの研究グループ(児玉竜一教授、原田眞澄研究助手ほか)の調査で判明しました。

 これまでのところ、最も古い能の映像は、法政大学能楽研究所に収蔵されている1932(昭和7)年以後のフィルム「名家の面影」とされていました。調査では佛光寺に残されていた日誌や能舞台の当時の様子を調べるとともに、写真と今回の映像を照合するなどして具体的な日時を特定、さらに20年古い映像であることを明らかにしました。近代能楽史史上極めて重要な資料であるとともに、初期映画研究においても第一級の資料となります。

 能楽のフィルムには、幕末から明治、大正にかけての京都能楽界の重鎮、金剛謹之輔師による「小鍛治」、「隅田川」、「羽衣」、「望月」、「橋弁慶」の主要な部分が、それぞれ2〜3分程度収録。「切れのある鮮やかな舞と、朗々たる謡を特徴とする芸風であった」という口伝通りに演じる金剛謹之輔師の姿が映されています。ワキ方の出演者については引き続き調査を行っています。

 また、アルベール・カーン博物館には同じく1912年に撮影されたと見られる京舞「鉄輪」、「三国一」、「わしの在所」のフィルムも所蔵されていることがわかり、京都祇園町の芸妓・吉川一子や舞妓・松本とめらによる京舞の映像が同様に2〜3分程度収録されております。これらの京舞のフィルムも、舞踊研究において非常に貴重な資料といえます。

 これらのフィルムは、能楽研究および舞踊研究、映画研究など多方面の研究に資すること大である重要な映像資料になります。現在、各専門家によりさらなる調査・研究を進めており、2012年1月27日〜29日に本学で行われるグローバルCOE国際シンポジウム「Acting」での公開を予定しております。国際シンポジウムの報告会では、映像を見ながら現段階での研究成果を報告する予定です。

--------コピー終わり

 記事の最後には早稲田大学でのシンポジウムで公開とありますが、能楽学会の関西能楽フォーラムでも見られる機会が訪れそうです。「これまでは」「最古とされていた」「名家の面影」も同時公開です(なんて書くと、まるで映画ですね)。

---------

2011年度関西能楽フォーラム「初期映像で見る能」

2011年12月10日(土)13時半〜16時半
「昭和初年の【名家の面影】を見る」
恵阪悟(大阪学院大学非常勤講師)

2012年3月4日(日)13時半〜16時半
「大正初年の金剛謹之輔の片影」
金剛永謹(シテ方金剛流)
横山太郎(跡見学園女子大学准教授)
中尾薫(大阪大学専任講師)

会場:京都女子大学J校舎2階J202教室
参加費:500円(能楽学会員は無料)
事前申込不要
問合先:神戸女子大学古典芸能研究センター 078-231-1061

JUGEMテーマ:能楽
柏木ゆげひ | 能・狂言一般 | 20:47 | - | - | - | - |

『日本人名大辞典』と『国書人名事典』

 さて、最近の私は、兵庫県三木市に10近くも神社能舞台が現存することを知って、調べて回っているのですが、とある神社で、「福王流始祖は三木出身で、福王家が通ったルート上に能舞台がある」という話を聞いたことがあって、初期福王家にも興味を持って調べています。

 先日少し時間ができたので、大阪市立中央図書館にて人名事典をいろいろ引いてみました。さすが大阪市立中央図書館。人名事典だけでひとつ棚があって、調べ甲斐がありました。どの人物がどの人名事典に載っているかを掲載した本などもあって、まずはそれで下調べ。

 福王姓の人物を最も多く収録しているのが講談社『日本人名大辞典』(2001年)。江戸時代の福王家歴代が載っています。初世の福王神右衛門盛忠についてはこんな感じです。

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福王盛忠 ふくおう-もりただ
1521−1606。戦国-織豊時代の能役者ワキ方。大永元年生まれ。福王流初代。もとは播磨(兵庫県)三木郡福王七社の神職。観世座のワキ方観世小次郎元頼らにまなぶ。織田信長にめしだされて観世座のワキ方になったといわれる。以後代々座付きの地位をたもった。慶長11年7月15日死去。86歳。播磨出身。通称は神右衛門。号は遅斎,知(智)斎。

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 今回私が今日引いたのは福王家関係者の項目だけで、それだけで判断するのは烏滸がましいとは思いますが、それでも印象を述べると、講談社『日本人名大辞典』は収録人物が約6万5千人と多くて読みやすいのですが、そこで完結して次に続かないという感じがしました。

 例えば「福王七社」という言葉。今のところ、私が集めた福王家の資料には「福王七社」という名前は登場しないのです。三木市内にも福王という地名は見当たりません。今回『日本人名大辞典』を引くことで、典拠となる文献が示されていないか期待したのですが、そのあたりが示されていません。

 もう一つ言うならば、「織田信長に召し出された」という表記。これは福王家側の伝承に基づく「享保六年書上」や「素謡世々之跡」といった文献にはありますが、それは祖先や流儀の顕彰という意味合いが強い気がします。やはり召し出した信長側の史料が示せない限り、事典としては載せるべきではないと思うのです。せめて「信長に召し出された、という」という推定ぐらいで。信長が梅若を贔屓にしていたのは『信長公記』などに載っていますが、福王との関わりがあったかは今のところ、分かりません。

 そういう記載への不信感を感じた『日本人名大辞典』に対して、私が感動したのが岩波書店『国書人名辞典』。これは『国書総目録』に収められた書物の著編者の伝記を集めた本です。こちらの収録人数は約3万人。『日本人名大事典』の半分以下ですが、元々の作られた経緯による性格もあるとは思いますが、掲載人物の著作と参考文献がきっちり載っていて、信頼性が高いです。まあ、著書が残ってる人物だけなので、福王歴代では二人しか載ってませんでしたけれどね。

 しかし、福王家歴代のほかに「福王是翁」という人物が載っていて気になりました。この人物は能役者ではなくて心学者なんですが、『播州三木孝子行状伝』という著書があるんです。つまり三木の福王家! 四代盛厚の没後、能楽ワキ方の福王家は観世家からの養子が入り三木から離れ江戸に移ったらしいのですが、それとは別の福王家が三木に続いていたのだと想像できます。

 なんだか新しく分かったこともでてきて、楽しくなってきました。

JUGEMテーマ:能楽
柏木ゆげひ | 能・狂言一般 | 22:39 | - | - | - | - |
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